過去の市政報告から(1) 2013年1月発行-第4号 その2-

前回の続きです。
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まずは、松戸駅前から「新しい松戸市」を目指して

石井 鉄道に目を向けると、やはりJR常磐線です。平成26年度にJR常磐線の東京駅への乗り入れがはじまるとお聞きしています。そうなれば利便性はもちろん、松戸市の人口増加にも繋がるのではないかと思います。
 
渡辺 JR常磐線については、現在上野駅から東京駅を直接接続するように工事を行っており、平成26年度には乗り入れが開始される予定です。
 

石井 この事も1つの起爆剤となり、松戸駅周辺では今、まちづくりに向けた協議がはじまったところです。私も9月の議会で一般質問させていただきました。この質問について、「六実出身の議員がどうして?」とよく言われるのですが、まずは松戸駅周辺のブランドが高まり松戸市の財政が向上していかないと、六実の再開発は夢のまた夢、つまりまずは松戸駅が元気になってもらわないといけないと思っているのです。この件については松戸市・付近住民が一体となり、色々な試みを考えているようで、私も応援していきたいと考えています。でも、地域の人々が集まっただけでは、どうしても資金面の問題などから、建物や道路など「ハードの開発」には着手できないのが実情です。ただ、この協議を進める中で、国の社会資本整備総合交付金を利用できる方向もあるという事が分かりました。この場合、松戸市も本腰を挙げて抜本的な松戸駅周辺のまちづくりビジョンを描けるようになります。
 

渡辺 松戸駅の東口・西口ですよね。実情を言えば松戸市が民間企業に要望を出しても、なかなか企業も動きづらいと思いますし、これはやはり国が協力する必要があるのだと思います。しかし、その際に重要となってくるのは、松戸市がどういう特色を出していくかという事です。
例えば松戸駅に目を向けますと、確かに北千住まで10分、上野まで20分、都内にアクセスするためには、とても利便性の高い駅だと思います。でもその反面、それが地域商業の活性化を妨げているという見方もあるのではないかと思います。そこまで近いのだから、買い物は都内でしてしまおうと。都内に泊まってしまおうと。そう考える方も多いのではないかと思います。
ですから、松戸が活性化に向けて動いていくのであれば、ただホテルを誘致しよう、商業施設を誘致しようと、単独で考えるのではなく、松戸駅に人が来る必然性ができていかないといけないと思うのです。
 

石井 そうなんです。あれが欲しいこれが欲しいというだけではなく、「住みたいと思ってもらえるために、どのようなまちにしていきたいか」という、差別化のできるビジョンを作っていかないといけないと思うのです。
 
渡辺 教育機関に目を向ければ、松戸市は聖徳・千葉大園芸学部・日大歯学部・流通経済大を抱えており、これだけ若者が集まる素地ができているのに、それをうまくネットワークできていないのは、非常にもったいない事です。
例えば、東松戸駅羽田空港からも成田空港からも1時間圏内にあります。さらに、東京駅へも1時間以内で行ける。こう考えると、この東松戸という駅は途方も無い可能性を秘めているわけです。
これは一例ですが、例えばここに大学の国際学部を誘致し、外国からの留学生を呼び寄せ、日本の最先端技術や伝統文化を学ぶため「国際交流センター」のような機能を果たしていけば良いのではないかと思います。
松戸市には伝統的な文化もありますし、近隣には松飛台工業団地も抱えています。伝統も最先端技術も提供できます。これからも国際化は益々発展していくでしょうし、その中で松戸市がイニシアチブを取っていけるようになれば、それは立派な松戸市の特色になるのではないでしょうか?
 
石井 なるほど、既に多数存在する大学を、国際交流というキーワードでネットワーク化するわけですね。経済だけでなく、教育にも良い効果をもたらしそうです。
 
渡辺 ともかく、松戸市の発展のために常に意識していかないといけないのは、整備されつつある交通インフラ、つまり「線」が整備され、完成しつつある関東のこれまでとは違った「面」の姿を冷静に見定め、その中で松戸市をどんな特色を持った「点」としていくか、という事です。この地域は私の地元でもありますし、発展のためには国政からも最大限のサポートをしていきたいと思っています。ですから、石井議員は松戸市の立場から、どんどん良いプランを考えていただき、提言していただきたいですね。
 
石井 地域を代表する国会議員の渡辺議員にそういっていただけると大変ありがたいです。今後も頻繁に議員会館にお伺いしますね。
 
渡辺 いつでもいらしてください。お待ちしていますよ。

対談を終えて

年始早々、まだ選挙の熱も冷めやらぬ時期に訪問させていただいたにもかかわらず、渡辺議員は私の質問に対し、懇切丁寧に回答してくれました。
また渡辺議員は、国会議員として日本を「面」として大きく捉えた視点と、地元の小さな交差点や踏切といった細かな「点」の視点もあわせもたれており、改めて地元出身の衆議院議員とのつながりの大切さを実感するとともに、この地域の代表が渡辺議員で良かったと感じました。
道路・鉄道のインフラが整備されつつある現在、松戸市の置かれた状況も刻々と変貌を遂げております。これをチャンスとして捉え、松戸市がより発展するよう邁進したいという思いを新たに、夕暮れの国会議事堂を後にしました。
近隣他市は私たち松戸市民にとってのライバルではなく、連携する事により強力なパートナーとなります。この地域全体を住みよいものとするため、市民の皆様がより安心で充実した生活を送れるようになるため、渡辺議員をはじめとした国政・県政、さらには近隣他市との連携により、松戸市をさらに発展させていきたいと思います。
私も市民目線を忘れず日々活動して参ります。今後とも、皆様のご意見・ご要望をお待ち申し上げております。

 
この記事はpdfでもご覧いただけます→→石井いさむ市政報告(第4号)

過去の市政報告から(1) 2013年1月発行-第4号 その1-

こんにちは、石井いさむです。
本日は2013年1月に発行した私の市政報告を紹介いたします。
 

概要

北千葉道路や外環道などの道路、JR常磐線の東京駅乗り入れなど、松戸市周辺の交通インフラが整備されつつあり、それにあわせ松戸市も刻々と変化しつつあります。このような中、市民の皆様が安心して暮らせる生活を創造していくために何が必要なのか。市議会議員として考えるべき事はたくさんあります。
ただ、市議会議員が単独で実現できる事には限りがあり、県政・国政との連携が重要になってきます。そこで、衆議院議員選挙で地元千葉6区より見事当選を果たした渡辺ひろみち議員を訪ね、お話を伺ってきました。

地域づくりのための「点・線・面」

石井 本日はお忙しい最中、お時間を作って頂きありがとうございます。本日は色々と実のあるお話を伺えればと考えております。
 
渡辺 石井さんは市議会議員一期目ですね。
 
石井 はい。私は市議会議員「一年生」として、市民目線を忘れる事なく「市民自身の手で出来る事は、その活動をバックアップ」するとともに、「市民の力だけで達成できないものは、市とともに解決していく」というスタンスで頑張ってきました。でも、どうしても松戸市単体では実現できない大きな問題に直面する事があります。こういう事については、県政や国政との連携が重要と考え、本日、渡辺議員に胸を借りようと思い至ったわけです。
 
渡辺 地域づくりのためのアクションには「点と線と面」があるのだと思います。つまり、松戸市松戸市民の皆さんが行っている最初の試みや動きが「点」であるとすれば、それを下支えする道路や線路の整備などをはじめとした政策が「線」、そして、その結果現れる経済効果・人口増加など地域の発展が「面」なのだろうなと。これをいかに有機的に連携させていくかが成否を分ける重要なポイントです。

公共事業の全てが悪ではない/「もったいない松戸」からの脱却

石井 以前、北千葉道路近隣の7市が集まり京都大学の藤井教授に話を伺った事があるのですが、この北千葉道路の整備状況を見て「非常にもったいない」とおっしゃっていました。
詳しく伺うと、成田に到着した貨物は、北千葉道路が十分に整備されていないがために、よりトラフィック状況の良い埼玉方面に運ばれてしまっていると。もし成田が外環道と接続し、トラフィックの状況が改善すれば、北総線沿線に貨物の集積先が作られ、地域に大きな経済効果が望まれるとの事でした。では、外環道との接続が完成していない残り10?ほどの部位がどこかと言えば、これは松戸市市川市鎌ヶ谷市の市境なのですね。
 
渡辺 そう、市境なのですよね。なるほど、だんだん石井議員のおっしゃりたい事がわかってきましたよ(笑)
 
石井 さすが、地元の衆議院議員さん(笑)。
千葉北道路と外環道が接続すれば、それぞれの市だけでなく、この地域全体に利便性がもたらされるわけですから、どうしても繋げていきたいと考えているのです。
この事について、市役所の関係部署にも話を聞いてみたのですが、やはり市境は、市が単独で事業主体となった場合、投資に対する経済効果が生まれづらく、どうしても二の足を踏んでしまうらしいのです。こういう状況であるため、この地域については現在も事業主体が決まらず、この結果、大学の先生がおっしゃったような「もったいない状況」が生まれてしまっていると。こういう点については、是非とも県政や国政に音頭を取って欲しいところなのです。
 
渡辺 北千葉道路は既に鎌ヶ谷まで完成していますが、その後のルートはまだ未調整で、時代の変遷とともに青写真も刻々と変わっています。市川・松戸・鎌ヶ谷などの近隣市町村、それに千葉県と国で連絡協議会を設立し協議を行っていますが、それを早々に決めていく、進めていく事が肝要です。また、外環道は平成27年度の全面開通を目途に京葉道路まで接続する計画ですので、これが完成すれば経済効果だけでなく、市民の利便性も確保される事でしょう。
松戸市に目を向ければ、三矢小台近辺に松戸ICが作られる予定です。これと北千葉道路の接続がいかに利便性をもってなされるかが重要となります。
 

石井 藤井教授が仰っていたのですが、日本では長く続く不況の中で、いつしか、「公共投資=悪」というようなイメージが強くなっていますが、海外に目を向ければどこの国でも必要な投資は行っていると。一律で公共事業を縮小してしまっているのは日本ぐらいなものだという事らしいのです。無駄を省くのは当然ですが、利便性や経済効果を考えて、投資すべきものはやり遂げる事が必要なのではないでしょうか。
 
渡辺 例えば、外環道路が整備された場合、湾岸道路から常磐道までが15分、東北道まで30分で接続されるようになります。そういう意味では、完成していないがために「高速道路の機能を果たしていない」道路はたくさんあります。ネットワークは結んでこそ本当の効果が見込まれるわけです。未完成な幹線がそのままにされる事こそが、残念な事に結果的として「無駄」を生み出してしまっているとも言えますよね。

 
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pdfでご覧いただけます→→石井いさむ市政報告(第4号)

お久しぶりです。

最近、様々な方から「ブログの更新が滞っている」と叱咤激励(お叱り)を受けておりました。パソコンの不調が発端だったのですが、気がつけば随分と長い間ブログの更新を怠っておりました。楽しみにしていただいていた皆様にはお詫びいたしますとともに、初心にかえり日々の活動などを報告させていただこうと思います。
 
再開の初回は、、、、まずはウォーミングアップということで、身近な記事から。
 
千葉県高校野球秋季大会、我が母校である松戸国際の野球部が準決勝まで勝ち上がっております。
高校野球、熱いです。
次の試合は10月4日10:00より千葉県野球場にてプレーボールだそうです。相手は千葉黎明高校。
この試合を勝ち上がると、市立船橋高校または木更津総合高校のいずれかと決勝戦、さらには関東大会へと駒を進めることになります。
昨今では、松戸市の高校が千葉県大会の強豪となる事が多くなりましたが、未だに甲子園の出場は果たせておりません。松戸市にとって、またかつて高校球児だった私にとって、松戸市からの甲子園出場は悲願であります。
 
頑張れ、松戸国際高校!
活躍を期待し、また応援しております。

六実中体育祭

少しだけ天候も危ぶまれましたが、大勢の保護者やご家族が見守る中での体育祭、生徒達の活き活きとした表情、パフォーマンスに拍手喝采の一日でした。
中でも見ものだったのは1学年の学級対抗リレー。準備中に教頭先生が突如マイクを握り、「1学年の諸君、先生達は君たちに挑戦する!」と、挑戦状を叩き付けたのでした。
結果は(予想通り?)最下位でしたが、先生達の必死の駆け足にも妙に感激し、忙しい9月議会最中の、ホッと一息つけた週末でした。
 
さて、遅くなりましたが、私が行った議会一般質問「松戸駅周辺地区の活性化と、その具体策について」、結果をお知らせします。
執行部の答弁内容は以下のようなものでした。

○組織体勢:
今の組織体勢から事業推進体勢組織へ移行した中で事業展開を図る
補助金:
国の補助金(社会資本整備総合交付金、旧まちづくり交付金)を活用可能

以上より、これからの松戸駅周辺のまちづくり活性化に向け、大きな躍進が期待できるのではないかという事が見えてきました。
 
また本会議では、1つ大きな「事件」がありそうです。
今会議中に、本郷谷市長が市長選においてマニフェストに掲げた64億で現地(上本郷)に新病院を建替えできない事について、謝罪を述べる予定との事です。やっとという感があります。
 
議員の中には、もはや千駄堀に決まったかのような発言をしたり、市政報告に記載されている方もいらっしゃるようです。千駄堀となると、どうしてそんなに焦るのでしょうか?
本件は、松戸市民のみならず、東葛地域という広域に渡る住民の健康を担う重要な事項です。それぞれの思惑により市民を惑わし、誘導するような事は自重し、慎重な姿勢を求めたいものです。
なお我が会派は、千駄堀案と紙敷案との比較検討表を出していただくよう、要請をしております。

9月議会での質問事項

だいぶご無沙汰してすいません!!
8月中は暑さにもめげず・負けず・へばらず市政報告の配布を終了したのですが、おかげで腰を痛め、いまだに完治しません。
 
そんな中ですが、いよいよ9月議会を迎えました。
今回の一般質問、私は2日目(9月6日の15時過ぎ頃)に登壇です。

質問事項:賑わいのあるまちづくりについて
質問要旨:松戸駅周辺地区の活性化とその具体策について

松戸駅周辺は松戸の顔だと思います。
魅力ある都市ブランドを構築していくためには、やはり松戸駅周辺が活性化し、全国に「元気な松戸」をアピールしていかなければなりません。
また、これにより労働者層が松戸市に住む、地盤産業が活性化するなどの効果が生まれ、結果的に税収アップが見込めるのであれば、将来的には他地域の活性化にも繋がるのではと考えております。
 
そのためにはどうしたらよいのか?
補助金は確保できるのか、市と地域住民の協力関係を構築できるのか、地元だけでなく民間企業にメリットを出せるのか、そんな質問をしてみたいと思っております。

21世紀の森と広場 (真夏の風景)

松戸運動公園での市役所野球部の応援。残念ながら負けてしまいました。
ここまで脚を伸ばしたこともあり、せっかくなので、帰りに21世紀の森と広場に行ってきました。結局一周したのですが、写真はその中でパチリとした風景です。

それにしてもどのくらいの距離歩いたのかな?

新病院の基本計画について

9月議会では、市長が望む新病院建設予定地千駄堀案の基本計画採決が予定されている模様です。
このブログでも度々申し上げてきたことですが、私は、現在推進されている案に賛成できません。理由は色々とありますが、まずビジョンが見えません。幾つか例を挙げてみたいと思います。
 

予算の中に医療機器費用・取り付け道路費が組み込まれていないこと

千駄堀案での建設予定地は、街道から少し奥まった窪地にあり、救急搬送の事を考えると、どうしても立体化を含めた道路の大幅な改修が必要となります。また、病院を移転するとなると、元々精密機器である医療機器の移動は現実的ではなく、新たに機器を購入する必要があります。この2点で、少なく見積もっても億単位の資金が必要です。
ところが、この点が計画書の予算には一切計上されていませんでした。これを計上しないまま、執行部は「費用が安く抑えられている」とアピールしています。この件については、後に指摘を受け、計上されておりますが、私には、安く抑えられているのではなく、安く見せているようにしか見えません。
 

今後の在り方が後回しになっていること

千駄堀に限らず、病院を移転するという事になれば、上本郷にある現病院を今後どうするのかという事は、付近にお住まいの市民の皆様だけでなく、建替え計画上最も重要な論点の1つであると考えます。
また、千駄堀に建設するとなれば、それによって様々なインフラが影響を受けます。道路だけでなく、その他の交通機関をどう整備するか、病院までの導線上に影響を受ける場所は無いのか、あるとすれば、そこをどう解決していくのか。議論すべき点は多岐に渡ります。
ところが、そのあり等は後回しにされ、病院の建設地が優先的に議論されています。むしろ、「千駄堀に病院を建設したい」という説明のみが繰り返されている印象です。
 

千駄堀を推す理由と計画に乖離があること

以前、市長は千駄堀を推進する理由として、「30年後の建替え時に敷地問題で現場を混乱させたくない。そのため、予め建替えのできる敷地を用意できる千駄堀で検討したい」という主旨の説明をされています。
ところが、執行部からの説明を会派で受けた時には、「30年後には、同じ敷地の駐車場スペースに建てる事」となっていました。これはおかしいです。なぜなら、30年後の建設にあたって工事中も病院は開業している訳ですから、建替え中の駐車場はどこに設けるのか?という問題が出てくるからです。
この事について質問をしたところ、執行部からの回答は「30年後のことは解りません」というものでした。これには、みな唖然としていました。
つまり、説明の上では最重要とされていた「30年後の建替え」は、実務上全く重視されていない(というより、無視されている)と言う事です。計画が要件を満たしていない、という事です。
 
以上、ご覧いただければおわかりになると思いますが、病院の移転建替え問題では、「千駄堀への建替えが前提となり、それを説明する理由づくりをしている」という印象しか抱く事ができない状態です。これでは採決すること事態おかしいと思います。どこに建てるかも大切ですが、それが完成した後に市民生活がどう変わるのかをイメージした議論が必要です。
 
市政報告を配りながら、この事について市民の皆様の意見をお聴きし、その意見を以て9月議会に臨みたいと考えています。