市立松戸病院について

こんばんは。前回、市立松戸病院の話題に触れましたので、今回は私なりに市立松戸病院の移転建替え問題について思う所を延べておこうと思います。

できるだけ早期に完成すべき

結論から申しますと、私は市民の安全を確保するため、一日でも早く新病院が完成することこそが、最優先に考えるべきことだと思います。
なぜなら、先の震災で、現市立病院は実際に被害を受けており、耐震構造の危うさは顕在化してしまっているからです。
市民の安心安全を守るため設置されている施設が、実際には市民に不安を与えてしまっているからです。


極端な話になりますが、早く建つのであれば、検討委員会でテーブルにあがった、どの場所でも構わないと思います。 ただし、未来に負債を残さないためにも、少しでも少ない予算で建設する事も大切です。


千駄堀案にまつわる2つの「なぜ?」

本郷谷市長がマニフェストに掲げた「上本郷建替案」は、その後の検討の結果、「現地建替えは現実的に困難」という答申を受け、従来の「紙敷案」に戻るかと思われました。
しかし現在、病院建替特別検討委員会でメインに検討が進められているのは、上本郷でもなければ紙敷でもなく、その後の腹案として提案された「千駄堀」という場所です。ですが、現在推進されている千駄堀が「早く」「安価に」建設できるかと言えば、私にはどうしてもそう思えません。 その理由をお話します。


まず、建設期間について。
これに関しては、既にはっきりとプラン毎の違いが表れています。既に「用地確保」「基本設計」が完了している紙敷が一番完成が早いのは明白です。 他の案が如何に工期を短縮しようと、「紙敷案に決定し、かつ工期を短縮するための工夫をする」というプランに勝る早期完成はありません。


次に、予算について。
紙敷に関しては、既に概算の予算が出ています。その一方、千駄堀をはじめとする他の案は、未だ基本設計が完了していません。これは、「まだ不確定要素が発生する可能性が残されている」という事を意味します。 その上、現在推進されている千駄堀は、

  • 交通インフラが未整備
  • ヘリが着陸する場所にも関わらず送電線が走っている
  • 水がたまりやすい場所である
  • 埋蔵文化財が発掘される可能性が高い」

など、予算も工期も膨れ上がる可能性が否めません。
最悪のケースですと、 設計段階で重大な問題が顕在化してしまう つまり、費用と期間を掛けた挙げ句、頓挫する可能性を秘めているのです。 それよりは、「設計が終了している紙敷案の費用を少しでも低減させるよう努力する」方が建設的です。 検討や調査をする費用も、決して無視できない金額なのですから。


これだけ議論を尽くしたにもかかわらず、なぜ再び紙敷以外の案を検討する必要があるのでしょうか?
先人の議員達が進めてきた議論を、また再度検討する理由はなんなのでしょうか?
(今議論されている候補地は、紙敷を除き、全てここまでの検討で一度は棄却された案なのです)
ここまで来ると、「紙敷にしたくない理由でもあるのではないか」、と思いたくなってしまいます。


とにかく、一日でも早く完成できる案に決定し、その上で、少しでも費用・工期を低減できるよう努力する。
これしかないと思います。

その案は、紙敷を置いて他にありません。
私はそう思います。